2010年10月22日
「時間当たり採算制度とは」
社会の経済的発展をもたらすものは、仕事を通じて創造する新しい経済価値であり、できるだけ少ない経費でできるだけ大きな経済的価値を生み出すことであります。製品を作るために使う原材料、消耗品、燃料や電力、設備機械やさまざまな管理費用、物流コストを含む販売費用に至るまで、すべての項目で可能な限り節減しなければなりません。
アメーバの収益指標は、生産高として「社外出荷」「社内売(各アメーバ間の取引価格は、双方が交渉の上で納得した価格)」、他のアメーバから購入した「社内買」 「原材料、外注加工費、経費」を差し引いた「総生産」であり、各アメーバが全社の生産高に対してどれだけ貢献したかも、明確になっています。この「総生産」がアメーバの生産実績とされ、重要な指標になります。算出された付加価値を各アメーバの総労働時間で割って時間当り発生した採算を算出します。
しかしこのようなアメーバ経営は、経営者が社員から尊敬され、誰にも負けない努力を重ね、現場の社員に仕事の空気や目標などを熱く語りかけて人の心をベースにした経営風土があって初めて機能するということを、銘記する必要があります。
「会社内の各アメーバの位置付け」
時間当り採算においては、自らのアメーバの経営状況をリアルタイムに把握するため、日々の経理は「正確」「明白」「迅速」にして翌朝に把握・検証できるようにする。総務・人事・経理などの間接部門の費用も「共通費用」としてアメーバが負担します。アメーバの責任で発生した層の売却益や機械などの売却・処分損益も全てそのアメーバの収益、費用として扱います。
「管理会計と財務会計の統合」
「管理会計」による報告と対外的な「財務会計」の報告は相互に独立して整合性を保つことが可能です。京セラでは、月次決算を通じて時間当り採算の「時間当り付加価値」を結びつけ、各事業部の決算上の利益において会社全体にどの程度貢献しているかを明らかにしている。
代表取締役・公認会計士
三澤 壯義