|
法務省の法制審議会会社法部会において、会社法改正の審議がなされており来年の通常国会へ法案の提出が予定されています。6月9日開催の部会で株式会社、有限会社などの中小企業の計算書類の正確性を高めるものとして「会計参与」制度が提案されました。
「会計参与」とは
(1) 公認会計士か税理士であること
(2) 株主総会で選任され、取締役と同様の規律に従う
(3) 取締役と共同で計算書類を作成する
(4) 計算書類を会社とは別に保管する
(5) 株主・債権者の計算書類開示要求に対して開示を行う
(6) 会社又は子会社の取締役、執行役、監査役、会計監査人又は支配人、 その他の使用人を兼ねることができない
(7) 「会計参与」の任務懈怠の責任は社外取締役と同様(報酬の2年分までの 賠償責任)
この制度は、中小企業の財務諸表の信頼性向上と「会計参与」に「中小企業の会計保証人」のような責任ある立場を与え、会社との取引や融資の場合の一定の担保とするという意味があると思います。「会計参与」は、社外取締役と同じく株主代表訴訟の対象にもなり得るでしょう。「会計参与」は、当然、税務申告業務も行うわけですが署名捺印の意味あいは、これまでとは比較にならないくらいの責任と義務が発生してきます。
今までいい加減な税務申告を見逃してきた、公認会計士、税理士にとってはまさに一罰百戒の法律になる可能性もありますが、会計業界のレベル向上にはおおいに貢献することになると思います。日本公認会計士協会や日本税理士会も賛成の意思表示をしているところです。
現在、財務諸表を公表していない会社でも、一般的に取引先、興信所を通じておおよその経営状況の情報を入手することが出来ますし、経営者として粉飾決算の財務諸表を長らく維持することは難しいはずです。経営者は、経営の業績がそのまま財務諸表に反映されることと重要性を認識して、経営にあたるべきではないでしょうか。
|